ニコン機のライブビューについての個人的な感想まとめ

結論を先に言うと、 キヤノン機を使っていた人間からすると使いづらい(補足すると5Dmark3を使っていた人間がD800Eを使ったらこう思ったということ)

 

 

・絞りの仕様

ニコン機は、ライブビューボタンを押してライブビューモード(静止画の…ここでは静止画の話のみに絞る)に入ったとき、その時点で設定されている絞り値に絞られた状態でライブビューが開始される。それを踏まえたうえで、ニコンDSLR機はライブビューの仕様という点では大きく三つに分かれる(と認識している…間違いがあったらご教示いただきたい)。

  1. パワー絞りが搭載されており、Pvボタンで絞りを開放可能な機種(D810等)
  2. パワー絞りが搭載されているが、Pvボタンで絞りを開放できない機種(D800等)
  3. パワー絞りが搭載されていない?機種(D600、D7200等)

パワー絞りの有無で何が変わるかというと、ライブビュー中に実際に絞りを変更可能かという点。パワー絞りがないと、ライブビューに入った状態の絞りで絞りは固定されたままになり、絞り値を変更しても絞りそのものには反映されない。パワー絞りが搭載されている機種は、ライブビュー中に絞り値を変更すると絞り羽根が動いてその絞りに設定される。

・問題点 一

私がライブビューを用いて撮影するとき、カメラは三脚に据え、モードはMかA、絞り値はおおむね8以上に設定されることが多い。また、ピントはマニュアルフォーカスになる。従って、ライブビューに入った瞬間、絞りは深く絞り込まれた状態になる。その状態でフォーカスを出そうとすると、被写界深度が深くピント位置がわかりづらい。

私が持っているのはD800Eなので、ピントを出すために一度絞りを開放に設定し、ピントを合わせたのち、絞り値を目的の数字に再び設定なおして撮影となる。これは一手間だし、たまに再度絞るのを忘れて撮影していたりしていたりして、良くない。

これが仮にパワー絞りのない機種だとすると、ピントを出すために一度ライブビューを抜け、絞りを開放にしてライブビューに入りなおし、ピントを出して、絞り値を再設定し、撮影するという手順になる。これも煩雑だ。

D810系の場合は、Pvボタンを押して絞りを開くことで、ライブビューを抜けることなくピントを出せる。

欲を言えば、ライブビューでは絞りに関する挙動を選択できるようにしてほしい。入った瞬間に絞りを開け、Pvボタンを押したときに絞り込む挙動と、従来の挙動の二種類である。一眼レフの光学ファインダーは基本的に絞り開放の像であって、Pvボタンを押すことで絞り込み、被写界深度が確認できるように作られている。ライブビューでも同じ様に使用したいと思うのだが、それは高望みだろうか。

・問題点 二

私が使用しているD800Eと5D mark3を比較しての話になるが、暗所でのライブビュー像が暗く、ノイズが浮いて見づらい。特に拡大した時の像がひどく、マニュアルフォーカスに困難を感じる。体感だが5D mark2よりも悪いのではないだろうか。絞りを開けたり、ISO感度を上げても特に改善は見られない様だ。開放絞りの明るいレンズを利用することで改善されるという噂だが、私がメインで使用しているのはF4のレンズ。

ピント位置の拡大は相当な段階までできるが、個人的に二回の拡大が最も使いやすく、それ以上の拡大率で得られる像はざらざらして使い物にならないと感じる。

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画像の左はD800E+16-35/4 VR、右は5D3+17-40/4L。どちらも絞り優先、絞り開放。LV像に関係はないと思うがISO100、露出補正なしに設定。同じものを拡大したが、雲泥の差である。

・まとめ

上記二つの問題点から、ニコンのライブビューは使いづらく、キヤノンのそれの使い勝手からすると大きく後れをとっていると私は感じる。

他にもライブビュー、テザリングの面で問題点はいくつかある様に感じるが、私はそれほどテザリングしないので大きな問題点とは(現状)感じない。

このあたり、最旬機種ではどうなっているのだろうか。