蜻蛉

ぞんざいに切った竹筒を「エコ花立て」と銘打って売り出す花屋の神経は知れない。
エコ花立てとやらを入れた段ボールに蜻蛉が一匹留まっているのを見つけて、ふっと心が落ち着いた。
先日、古本屋に行った折、十数センチはあろうかというオニヤンマを見かけた事を思い出す。
哀れなオニヤンマ
古書の匂いに惹かれたのだろうか、古本屋の天井で苦しそうな羽音を響かせていた。
彼はもう自由になったろうか。