仙台写真月間2005・二

http://www.gekkan.info/MPS2005/
大沼洋美展および城田清弘展を見た。感想。

大沼洋美展はやや小ぶりな展覧であった。私には、この人の写真的な問題意識は感じられたが、それを突きつけられるような感覚は受けなかった。そういう意味で小ぶり、という言葉を使った。途中経過なのだろうか。次の展覧も見てみたい、と思わせる好感の持てる写真であった。
余談だが、ギャラリーをたずねてきた人たちがギャラリーの人間と展示室内で話し始めたのには辟易した。一部屋しかない狭いギャラリーに三人が内輪話をしているのを聞きながら、自分は写真に集中できるか、と言うとなかなか難しい。彼等が写真の前で話しているのだから、写真を見ることすら難しい。

城田清弘展は正直に言うと「ピンと来ない」展覧であった。おそらく私の問題意識が彼のチャンネルに合っていないせいだと思うのだが、写真的な問題意識を感じとることが出来なかった。見るうちに、写真そのものよりもそこに写っている事物のほうに問題の比重が高い写真なのだろう、という推測はついた。それ以上踏み込んで彼を理解しようとするだけの好奇心を抱けず、残念。
技術的なことを言えば、あのプリントはまだまだ良くなる余地がある。中間トーンが足りない。わざとそうしているのかもしれないが。

三日のうちに村山聡子展の感想を書くのを忘れたのは残念だ。多くの感想を忘れてしまった気がする。未整理のような感覚を受けた。問題意識があることはわかるが、ばらばらで、雑多で、それぞれが別々の方向を向いている印象だ。