Realforce 89

思い切ってRealforceを購入した。
これまで私が購入した中ではもっとも高額なキーボードだと思う(ADBのAppleKeyboardIが当時いくらしたかは覚えていないが)。

購入したきっかけは簡単、メインで使っていたHHKBL2のCtrlキーが小指でうまく押し下げられなくなってきたからである。
本当はCtrlとCapsをDipSwitchで入れ換えられる89Uが欲しかったのだが、仙台TwoTopには89しかなかった(しかも展示品)。
そこで89を購入してAltIMEでCtrlとCapsをソフトウェア的に入れ換えている。

肝心のキータッチだが、流石としか言いようがない。
たいへん快適である。
スッと入ってストンと止まる、一連の動きには淀みがない。

HHKBProに見られるような一種の「華」が打鍵感に感じられないことがRealforce系の弱点である、と多くの人が書いているが、確かにそうだと思う。
HHKBProを触ってみるとRealforceとは異なる、ある種の打ったという「実感」の様なものを感じさせるフィーリングになっている。
Realforceの場合、その感触は希薄だ。

キーボードは文字入力の際のインターフェースであり、同時に一種の「抵抗」でもある。
劣悪なキーボードでの文字入力は、その大きな抵抗ゆえに使用者にストレスをもたらす。
キーボードのもたらす抵抗をひたすらに減らして行った入力のための道具がRealforceであり、その抵抗をある種の快楽として感じさせるまで煮詰めた機械がHHKBProなのだ…と言う妄想が頭から離れない。