半分冗談で、半分本気で

才能というものは存在する。どこかで読んだ話だけれども、この世界は一日に十何時間とトランペットを練習し口から血を流しながらレコーディングに挑む奴と、スタジオに今ベッドを抜けてきましたというような井出達で遅れてきて、吐く息がひどく酒臭いピアニストが一緒にセッションをするような世界なのだ。そのピアニストは練習をしない。ぱっとスタジオに来て弾けばそれが人々を幻惑するメロディになる。トランペッターにとって現実は非情かもしれない。しかし、そのピアニストにとっても現実は非情かもしれない。
努力をするのもいいし、しないのもいい。ただ、努力をしているからすごいように考えるのは解せない。努力をしているから、何かを考えているからすごいのではない。どのような手段を取ろうが、結果が全てである。現実は非情なのだ。