独り言

今朝方実家に電話してみたが、亡くなった祖父は八十八歳だったそうだ。家族はその様子から皆どことなく「そろそろかな」と思っていたらしく、父の声から察する家の様子は平穏そのものだった。海外にいてここ二年以上顔をあわせていない私だけが、その訃報を唐突に思っただけのようだった。死に目に立ち会えなかったとかそういうことは気にしてはいないが、彼が健在だった頃に彼が私に望んでいたことを、私が一つも叶えることが無いまま彼が逝ってしまったと言うことに一抹の寂しさを禁じえない。